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ATO通信

 
5192号 『贈与』がバレる時!

平成20年5月30日 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室
 生前に少しでも子供に財産を渡しておきたいと思うのは親心。残せば相続税、それを避けて生前ならば贈与税が待っています。分かってはいるものの、それでも元気な内に贈与したらどうなるか。贈与税実務の実態に迫ってみました。

1. 税務署も総ての贈与は把握できない!

 通常の贈与税には、年間110万円の基礎控除があることはご存じの方も多いでしょう。この金額の範囲内なら、税務署にとやかく言われることもなく、無税で贈与が可能です。問題はこれに収まり切らない場合です。相続時精算課税制度もありますが、ここではひとまず通常の贈与に限定して議論を進めましょう。当たり前ですが、総ての贈与を税務署が把握できるはずはありません。スピード違反が総て検挙されないのと同じです。ではどんな贈与に注意をすればよいのでしょうか?

2. 最もポピュラーなのは 登記の異動

 何と言っても最も分かり易いのは不動産の動きでしょう。売っても買っても不動産には登記がつきものだからです。登記の異動を基に、売れば譲渡税の申告書が送付され、買えば不動産の取得についてのお尋ねの書面が来ることに。後者では購入資金の出所が問われます。購入者の所得や財産状況から購入資金の原資についての疑念があれば、贈与を想定するのが税務職員の習性と言うものです。とにもかくにも、税務署と登記所はグルであることを肝に銘じておきましょう。彼らは仲の良いお友達、情報は筒抜けなのです。

3. 貴金属等の高額な買い物にも要注意!

 不動産ばかりではありません。デパートや宝石商、田中貴金属等の高額商品を扱う店も注意が必要です。と言うのは、税務署は時折これらの店に出向き、優良な顧客の洗い出しをし、リストを作成するからです。業界用語で“資料箋”と言いますが、高額商品の購入顧客の住所や名前を確認し、相続や贈与の調査の際の参考資料とするのです。店頭で現金で購入すれば別ですが、外商や得意先係からも顧客情報は確実に把握されることに。

4.贈与税の調査はあるのか?

 相続税も贈与税も、言うまでもなく申告納税方式です。つまり、納税者自らがその金額を計算して申告、納税する方式です。税務署は提出された申告書の内容を検討して、疑念があれば実地に調査をし、疑念がなければそれを“調査省略”として特段の行動はしないのです。これは所得税も法人税も基本的にはみな同じです。
 しかし、贈与税については申告後に具体的な調査期間を決めた上での実地の調査はまずありません。勿論、税法条文の適用誤りや計算ミスがあれば指摘を受けます。それよりはむしろ、前述の登記情報や資産の異動資料から、税務署として把握しているものだけを重視し、確認する方法が採用されています。だからと言って、安心はできません。後で辻褄合せはキチッとするのが税務署です。

5.面白いのは“社会通念”

 ここでちょっと目先を変えたお話です。扶養義務者から生活費や教育費として贈与を受けた財産で、通常必要と認められるものは贈与税も非課税です。一般論としては入学金等の学資や生活用具ですが、“通常必要”かどうかの判定は実務的には難しいものがあります。言うまでもなく、地方からの上京に際し、子供を所有者として通学に便利なマンションを購入しても、流石にこれは非課税扱いにはなりません。ただ、通常必要かどうかは、『被扶養者の需要と扶養者の資力、その他一切の事情を勘案して、社会通念上適当と認められる範囲』で判断することになっています。つまり、お金持ちと貧乏人ではその範囲は自ずと異なることになるのです。

6.相続税の調査では預金の動きは徹底チェック

 生前に贈与をし、仮にその時点では贈与税の課税を免れたとしても、相続税の調査では意外な結末が待っていることもあります。と言うのは、相続税の調査では、被相続人や相続人の預金の動きは必ずチェックされるからです。特に大きな金額の使途は間違いなく税務署からの質問の対象に。現金で引き出しがなされただけならまだしも、相続人の口座へ振り替えられていたり、特定の資産の購入代金に充てられていたりした場合が問題です。当時贈与があり、現時点では贈与税の課税も7年経過で時効だと主張しても、贈与自体を立証できないこともあります。贈与はあくまで当事者双方であげました、貰いましたが前提だからです。一方的な行為は贈与にならず、前述4との辻褄合せもあって簡単には贈与を認めません。相続財産に加算することを強要する事が多いのです。<

7.結局は『社会通念』次第?

 結局のところ、通常は不動産や高額品の取得以外、贈与の事実がその時点で明るみにでることは少ないとは言えるでしょう。但し、上記6のように、相続時には徹底チェックされる事を忘れてはいけません。あとは『社会通念』をどう考えるかですが、課税の対象と知っていながら実行するのは、文字通り確信犯。くれぐれも適正な納税を!

 
 

執筆者:阿藤 芳明

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