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ATO通信 5275号

贈与税にも源泉徴収?

    (2015年4月30日更新)   執筆者:阿藤 芳明

  贈与税にも源泉徴収?  贈与税は言うまでもなく、贈与を受けた方に課税される税金です。せっかく貰ったにもかかわらず、そこから税金が取られてしまうのが我が国の税制なのです。それはそれで仕方のない事なのですが、こんな工夫で重税感を和らげることもできるのではないでしょうか。

 

 
   

1.手元に残るのは

 贈与を行う場合、贈与税の最低税率は10%です。これは課税される金額が200万円まで。贈与税には基礎控除額が110万円あります。従って、結論として310万円までの贈与なら10%の税率が適用できる計算です。つまり、310万円-110万円=200万円で、これに最低税率の10%を乗じると20万円。これが贈与税の負担額と言うことがお分かり頂けるでしょう。従って、実務では310万円までの贈与を行うことが多いのです。
 ただ、贈与を受けた方は、この310万円から20万円も税金で取られてしまいます。手残り額は290万円。計算としては当たり前ですが、心情的にはどうでしょう?折角300万円を超す金額の贈与をして貰ったのに、手元に残ったのは300万円を切った金額です。贈与など、本来は棚からボタ餅なのですが、正直な気持ちは20万円を取られたような気持ちの方が強いのです。

2.初めから20万円を取られていたら

 贈与と言う代物、大抵の場合は贈与をする側が考える行為です。勿論、中には放蕩息子がおねだりすることもあるでしょう。が、一般論としては相続税対策や子や孫の将来を考えて、親や祖父母の側から提案するものなのです。貰う方はただただラッキーで、有り難く頂戴するだけです。
 で、ここが問題なのですが、いったん310万円を渡してしまうからこそ、前述の"税金取られた感"が生まれてしまうのです。ここは、310万円とはっきり記載した贈与契約書を作成した上で、税引き後の290万円だけを渡したらどうでしょう。贈与の申告も、差し上げる方でやってあげるのです。もともと、贈与をする程の方は、税金の手続きも税理士を通じて慣れています。また、税に対する意識も高いのです。反対に贈与をされる側は、税理士との付き合いなんてありません。税に対する意識だって、ほとんどない場合も多いのです。
 従って、総額としては310万円の贈与をするけれども、事前に20万円は贈与税がかかること、そして、差し引き290万円が手元に残ると言う旨の説明をしてあげればいいのです。贈与税の申告手続きは本人に代わって、こちらでしておくと言うことも言い添えて。そうすると、贈与を受ける方は、290万円を貰った事だけが心に残るのです。

3.考え方は給料の源泉徴収

 同じことは、給与から天引きされる源泉所得税にも言えるでしょう。30万円の給与から2万円の源泉と1万円の社会保険料を引かれて手取りは27万円になっても、それ程重税感はないのです。手元には初めから27万円しかないのですから。一度でも福沢さんの顔を見てからお別れすると、取られた感が生じてしまうのでしょう。人間の心理は複雑です。でも、この心理を利用することは非常に大切なのです。
 結果としては全く同じ290万円が残ります。しかし、310万円貰った上で20万円を払うのと、初めから290万円だけを貰うのとは、貰う側の嬉しさは、倍以上違うこと、請け合いです。

4.贈与はアベノミクスにも貢献する!

 昨年から贈与税については追い風が吹いています。1,500万円までの教育資金贈与から始まって、今年は1,000万円までの結婚・子育て資金贈与の創設です。政府はあの手この手で贈与税の非課税枠を拡大しているのです。積極的な贈与の活用で、経済を活性化させようと必死で、アベノミクスを果敢に実践しています。お金を持っている高齢者から、お金を持っていない子や孫へ、お金を回せば世の中は動き始めるからです。
 ただ、ここで問題なのは、贈与をする側の心配の種。いくら貯めても心配なのは"老後"の生活資金と言うのが大多数の考え方のようなのです。それでは、いくらあったら老後の生活を心配しなくても済むのでしょう。上を見ればきりはないものの、優雅に暮らせる一つの基準は、老夫婦二人で月に100万円だと言う説もあります。確かにこれだけあれば普通以上の生活はできるでしょう。好きな時に外食ができ、海外旅行も年に2~3回、孫が遊びに来たら相応の小遣いもあげられる、こんな生活ができると言うのです。1年で1,200万円ですから、これに100歳まで生きる計算をすれば、先ず間違いはないでしょう。
 今年から、贈与税の税率も親や祖父母から20歳以上の子や孫への贈与は、一部の例外を除けば引き下げです。贈与税の負担も減少することに。積極的な贈与を活用し、相続税対策を進めると共に、子や孫を喜ばせようではありませんか。子孫には美田を、そして死後には美女を残さないことが、有終の美を飾る秘訣であるとか、ないとか…。

 
 
     
 

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