中国人のリンさんはこんなことを言っている。
2025年は、抗日戦争勝利八十周年だそうだ。我が国は二百年ほども昔から、抗日戦争に勝利するまでの間、ずっと帝国主義諸国の侵略を受け続けてきた。はじめは西から英、仏、独などが、やがて北からロシアが、そして何と最後に東からは、中華世界の一隅で我が国に媚びを売っていたアジアの日本までもが「近代国家」を標榜して中国に攻め込んできた。彼らは、みな国内では、「民主主義」だとか、「三権分立」だとか、「自由平等」だとか、徳義めいたものを掲げていたが、一歩国の外に出れば、自国の利益しか考えない不徳義国、狼であった。我が中国も遅ればせながら、近代国家を建設しようと孫文が「三民主義」を掲げ、それは抗日戦争勝利の後に毛沢東の「共産主義」に引き継がれた。毛沢東は、随分国内で無茶なこともしたが、中国が世界から侮られない立派な国になることの基礎を作ったのだから、その面から見ればやはり偉いのではないか。これから中国は、いよいよ経済発展を遂げて、ロボットとAIを武器に、近代以前の中華世界の再構築を目指すのだ。
米国人のジェームズ君はこんなことを言っている。
2025年は第二次世界大戦が終わって八十年だそうだ。我が国でも最近トランプとか言う馬鹿者が大統領になってしまい、第二次世界大戦後にアメリカが主導してつくった国際秩序を自ら壊すようなことばかりしているが、ともあれ、第二次世界大戦とは何だったのかを簡単に要約して言えば、それは自由主義と全体主義との戦いであったのだ。近代国家のできはじめの頃は、英国名誉革命、アメリカ独立革命、フランス革命と我々先進諸国は、たいへんな苦労を重ねて、自由主義、民主主義を打ち立てたのに、後進のドイツ、ロシア、日本などはそれらの徳義を無視しても近代国際社会を渡って行けると思っていたので、戦争で痛い目に遭わあせたのである。ソ連だけはドイツに攻め込まれたので途中から我々の方に鞍替えしたのだが、戦後45年ほどして、やはり全体主義では国内経営は無理と言うことになって、ソ連邦も崩壊してしまった。中国だって、今は偉そうに中華帝国再建の夢を見ているが、ナニ近代国家はある程度経済発展してくると、自由と民主主議の国にならねばやっていけなくなるのだ。いまに人民が共産党の支配を受け付けずに、自由を求め始めるに決まっている。
ロシア人のニコライ君はこんなことを言っている。
自由主義だって?そんなものは、我が国はロシア帝国以来一度も経験したことがないので全然わからない。ソ連時代に我が国の衛星国だった東欧諸国が、ソ連が崩壊した途端に自由だの民主主義だのが恋しいと言ってEUに加盟してしまうのも、国内統治の仕方を西欧風に変えてしまうのも理解しがたいことだ。ましてソ連邦の一部であった国、たとえばウクライナなんぞがEUだのNATOだのに加盟したいと言い出すに至っては許しがたいことだと思う。ソ連邦は経済運営のやり方が少しまずかったのであんなことになってしまったのだが、今のロシアは、ゴルバチョフみたいな馬鹿者が欧米のまねっこをして壊してしまった国内秩序を再建して、スターリン時代の勢いを取り戻しつつある。第二次世界大戦の主役はなんといっても我がロシアだ。戦後の国際秩序なるものは、アメリカ、イギリスなど古い帝国主義国に、ロシアが戦争で得た権益を認めさせた成果なのだ。
~以下次回に続く~
今月の言葉
2026年9月30日
帝国主義と自由主義
