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ATO通信

 
5182号 申告書の作成には勇気が必要?

平成19年7月31日 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室
仕事柄、税理士としてお客様の各種の納税申告書を税務署宛に提出します。傍目には税務は複雑で、申告書も単なる数字の羅列にしか見えないかも知れません。しかし、この申告書にはプロとしての知識やテクニック以外にも、人間としての心意気や配慮、時には固い決意や勇気までもが込められているのです。

1.税務署の判断も所詮は人間の感情が左右

 お客様の事情で税理士が交替する場合があります。そんな折りには申告書等を通じて他の税理士の仕事のやり方を見ることになります。参考になる場合も呆れる場合もありますが、こんなケースがありました。ある賃貸マンションの減価償却費を税理士が数年に亘り計上を失念していたのです。
 お客様のご指摘でその税理士は金額を訂正し、税金還付の嘆願書を税務署に提出したそうです。が、それが認められず、私共にご相談頂いたのです。その嘆願書を見てビックリ、何処をどう間違えてどの様に訂正したいのか、明細が添付されていないのです。それどころか、内容証明郵便で言い訳と税務署への非難めいた事柄までが記されているではありませんか。これでは税務署も考慮してくれるはずがありません。嘆願書は超法規的なお願い事、税務署にとっては余計な仕事なのです。

2.税務署は試験官、面接官のつもりで!

 私はかつて税務職員だった経験から、申告書等の税務の書類は試験官、面接官に見て貰うつもりで作成することを職員には衆知させています。税務職員も所詮は人の子、書類が整理され流れるように作成されていれば、その内容も何となく適正なような気になるもの。相続税の申告書を一例としてあげれば、総ての財産について、評価方法とその説明、証拠となる資料を添付しています。膨大な枚数になるため、詳細な目次も作成します。税務職員に見て頂く、納得して頂くという気持ちからですが、逆に言えば税務調査に際しても、余計な質問はさせません。これらの書類に記載のあることを質問でもされれば、税務職員に対し『提出した資料や申告書は事前にご確認頂いていないのですか。貴署にお手数をお掛けしないよう、◯◯ページにその説明をしてありますよね!』こう言うと、大抵の場合質問が激減し、調査は早く終了することに。税務職員にとっては嫌な税理士かも知れませんが、それだけ責任をもって申告書を作成しているつもりなのです。

3.申告内容の訂正方法

 一度提出した申告の内容に誤りがあり、それを訂正する場合、税額が増えるのか減少するのかでその方法は異なります。まず税額が増える場合ですが、これは至って簡単で、修正申告書を提出しさえすればそれで終了です。期限は特にありませんので、何年前のものでも税務署は喜んで受け取ってくれるでしょう。
 一方、冒頭の減価償却費の計上洩れのように、税金を返して貰う場合はちょっと面倒です。細かな規定はありますが、多くの場合申告期限から1年以内なら“更正の請求”という手続きで還付されることに。その期間を過ぎていると、法的には保護されないため前述の“嘆願書”でひたすら頭を下げてお願いです。

4.税理士だって悩みます

 ここで少し話は変わりますが、税務の専門家であるはずの税理士としても、その適用の有無の判断を非常に悩むことがあります。その一つに、相続税の財産評価方法における“広大地”があげられるでしょう。広大地に該当するか否かの適用要件の規定が曖昧なのです。適用がある場合には評価額が激減し、納税に当たっては有利になります。その反面、適用が否認された場合は税負担が急増し、税理士にとってもリスクが大きいのです。判断を誤れば、税理士としても損害賠償の責任を負いかねないからです。

5.申告で勝負か更正の請求か?

 こんな時、税理士はプロ(?)として損害賠償責任を負わないで済むように、次の方法を考えます。当初の申告では広大地を適用せず、通常の評価で申告をします。そして、申告直後に“更正の請求”をして税額の減額を申請する方法です。これなら駄目モトで、上手くいけば税金還付、駄目でもお客様に文句を言われないで済むからです。
 しかし、こんな弱腰では決して税務署と戦うことなどできません。税務署にしてみれば、申告内容を否認するのはそれなりの覚悟と手続きが必要です。確たる根拠がなければならないからです。それに較べて更正の請求は、明らかに申告内容に誤りがある場合に税額を減額する手段です。明らかな誤りでなく、どちらにでも取れる内容では是正して貰うことは困難なのです。
 ここはやはり強気で責める方が勝率は圧倒的に高いのです。税理士にも税務署の言い分に屈しない理論武装と屈強な精神力が必要なのです。石橋を叩いても渡らないお客様にはお勧めできませんが、リスクのないところにリターンが無いのは財産の運用だけではないようです。



執筆者:阿藤 芳明

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