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二転三転した税制改正、とにかくまとまりましたのでご報告です。詳細は別紙一覧をご覧頂きたいのですが、全体的には小粒の改正。総じて住宅業界には追い風で、日本経済の活性化に少しは貢献するかもしれません。
1.相続税関係
@相続税率は据え置き
2年連続で税率引き下げの噂が出ては消え、結局何も変わらずです。税率引き下げは金持ち優遇とか。票にならないことには動かない。議員の鉄則です。
A小規模宅地の評価減、特例枠の拡大
相続税には、居住用、事業用、貸付け用等の土地について、最大8割引で評価する特例があります。勿論一定面積までなのですが、この適用面積が約2割ほど拡大です。例えば240uの成城の邸宅は、原則評価2億円が僅か4千万円に。結構なことではあります。今後もこの特例、相続対策の要です。
2.贈与税関係
@基礎控除の拡大
これも長年の懸案で、贈与税の基礎控除が年間60万円が110万円に拡大です。
A住宅資金贈与の枠拡大
上記@の引き上げに伴い、父母又は祖父母からの住宅資金の贈与が550万円まで非課税です。従来は生涯に一回きりだったのが、条件付きで再度の利用が可能です。
3.譲渡税関係
@基本的には適用期限の延長
土地等の保有期間5年超の譲渡税率や、事業用資産の買換え特例の適用期限が延長されています。これらの規定、1月以降は税率が上がったり、適用がなくなったりする運命だったのです。それが生き延びたわけで、慌てて売り急ぐ必要はなさそうです。
但し、10年超所有の長期保有資産の買換えは、あと3年の命です。
A不動産M&Αの終焉
前月号でもお知らせの通り、不動産M&Aは税負担が増大です。実質的にはお蔵入り。
4.その他の税制
@株式売買の源泉分離課税の期間延長
上場株式等については、売却時に1.05%の源泉税を納めれば、売却損益に関係なく納税が完結できる制度があります。
この制度、来年の3月で期限切れとなるところだったのですが、2年延長です。
A住宅ローン減税
来年6月で期限切れとなる予定だったこの制度、若干条件は変わりますが15年末まで延長です。不動産業界の粘り勝ち?
B企業再編税制
税法上『適格』の条件を満たした場合、課税がなされないよう整備されています。これは企業の統廃合等を税制面からもバックアップするための措置。前述の不動産M&Aが、実質廃止もこれの一環です。当局が実質的には土地売買と認定していた不動産M&Aが、上記の『適格』条件から外れるためです。従前のように低い帳簿価格を時価にまで引き上げる際、課税問題が生じ、有利な方策ではなくなってしまいました。
C高齢者世帯向け賃貸住宅の促進税制
一定の高齢者向け賃貸住宅については、本来の減価償却に加え、割増で償却を認めようと言うものです。更に5年間分の固定資産税に限り若干おまけしてくれると言う念のいれよう。オーナーには人気のない高齢者向け住宅建設の呼び水となれば良いのですが。
税理士業界から見ると、今回の税制改正、企業再編税制が最大の目玉です。上場企業ばかりでなく、中小企業の事業承継にも大きな影響を及ぼすことが必至だからです。
ただ、一般論的にはさしたる改正はありません。贈与税の基礎控除が110万円になったところで、資産家にとっては目に見える程の減税効果はなさそうです。
本年最後のATO通信です。1年間ご愛読有り難うございました。来る年が皆様にとりまして、実り多き年になりますよう祈念しております。新たな年のATO通信にもご期待下さい!
平成13年度税制改正の概要
| 1.相続税関係 |
| 項目 |
改正前 |
改正後 |
| @相続税率(最高税率)の見直し |
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据え置き |
| A小規模宅地等の評価減特例対象面積の拡大 |
(イ)特定事業用宅地等特定同族会社事業用宅地等及び国営事業用宅地等に係る特例の適用対象面積
330u
(ロ)特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積
200u
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(イ)
400u
(ロ)
240u
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適用期間
@A平成13年1月1日以後に相続または遺贈により取得した財産に係る相続税について適用する。 |
| 2.贈与税関係 |
| 項目 |
改正前 |
改正後 |
| @贈与税の基礎控除の引き上げ |
贈与税の基礎控除は60万円
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贈与税の基礎控除は110万円 |
| A住宅資金贈与の贈与税の特例の拡大 |
(イ)非課税限度額
300万円(60万円×5)
(ロ)適用対象の拡大
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(イ)550万円(110万円×5)
(ロ)一定の増改築及び、一定の住宅の買換えに充てるための金銭の贈与を適用対象に追加
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適用期間
@平成13年1月1日以後に贈与により取得した財産に係る贈与税について適用する。
A平成13年1月1日以後に贈与により取得した住宅取得資金に係る贈与税について適用する。 |
| 3.譲渡税関係 |
| 項目 |
改正前 |
改正後 |
| @個人の譲渡税率の見直し |
(イ)一般長期譲渡所得の課税の特例
一律26%(うち住民税6%)
(ロ)優良宅地長期譲渡所得の課税の特例
4,000万円以下 20%(うち住民税5%)
4,000万円超 26%(うち住民税6%)
(ハ)事業用の買換え特例
・既成市街地等の内から外
譲渡資産の取得時期
平成3年3月31日以前に取得されたもの
・長期所有の土地、建物からの買換え
(ニ)特定の居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰り越し控除制度
(ホ)特定の居住用財産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例
買換え資産の家屋床面積上限 240u
耐火建築物築後経過年数 20年以内
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(イ)据え置き
(ロ)据え置き
(ハ)
・譲渡資産 所有期間10年超のもの
・据え置き
・据え置き
280u
25年以内
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| A法人の土地譲渡益に対する重課制度 |
重課について適用停止中 |
適用停止を延長 |
適用期間
(イ)適用期限を3年(平成15年12月31日まで)延長する。
(ロ)適用期限を3年(平成15年12月31日まで)延長する。
(ハ)
・見直しの上適用期限を5年延長する。
・適用期限を3年(平成15年12月31日まで)延長する。
(ニ)適用期限を3年(平成15年12月31日まで)延長する。
(ホ)緩和措置をした上で適用期限を3年(平成15年12月31日まで)延長する。
平成13年4月1日以後に行う居住用財産の譲渡について適用する。
A適用期限を3年(平成15年12月31日まで)延長する。
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4.金融・証券税制
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項目
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改正前
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改正後
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株式等譲渡益課税
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源泉分離課税 売価の1.05%
申告分離課税 利益の26%
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源泉分離課税制度(特例措置)を延長する。
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適用期間
適用期限を2年(平成15年3月31日まで)延長する。
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| 5.住宅税制 |
| 項目 |
改正前 |
改正後 |
| @住宅ローン減税
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控除期間
15年
ローン残高 5,000万円まで
控除率(6年1%、5年0.75%、4年0.5%)
最大税額控除額 587.5万円 |
控除期間
10年
ローン残高 5,000万円まで
控除率(一律1%)
最大税額控除額 500万円
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| A高齢者世帯向け賃貸住宅 |
新設 |
一定の高齢者世帯向け賃貸住宅について
(イ)5年間40%(耐用年数35年以上につ いては55%) の割増償却
(ロ)最初の5年間固定資産税額の2/3を 減額する。 |
適用期間
平成13年7月1日から平成15年12月31日までに居住の用に供する。
平成13年6月30日までは改正前制度
(ロ)については3年間の措置とする。 |
| 6.金融組織再編税制 |
| 新設 |
適格組織再編成に該当する場合、一定要件の下、移転資産を帳簿価額で引き継ぎ、譲渡損益の計上を繰り延べる。
移転に伴う登録免許税・不動産取得税を軽減 |
適用期間
平成13年4月1日以後に行われる組織再編成について適用する。 |
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