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Vol.117 わが子と言えども利害が対立?
〜相続人の中に未成年者がいる場合の相続〜

平成23年2月15日  執筆者:弘田 貴郎 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室

 
 相続に際して遺産分割協議は避けて通ることができません。しかしながら、相続人の中に未成年者がいる場合、そう簡単にはいきません。遺産分割協議については未成年者自身が行うことができないので、代理人が遺産分割協議を行うこととなります。今回は、この代理人の選任と相続人の中に未成年者がいる場合の相続税の取扱いについてのお話しです。


1.特別代理人の選任

 (1)概要
 民法上、20歳未満の者は、法律上の物事を決定するための判断能力が不十分であるとみなされています。したがって未成年者が何らかの法律上の物事を決定する場合には、通常、法定代理人である父や母が決定をすることになります。しかしながら、たとえば、父が死亡した場合に、相続人が母と未成年者の子であるような場合、母が子の代理として分割協議を行うと、極端な話、母が自分に都合のいいように分割協議を行う可能性があります。こうした事態を防ぐために、親権者と未成年者との間で利害関係が衝突する場合、未成年者のために、家庭裁判所に対し特別代理人の選任の申立てを行う必要があります。
 (2)手続
 特別代理人の申立ては、親権者が、未成年者の住所地の家庭裁判所に対して行います。申立ての際には、未成年者・親権者の戸籍謄本、特別代理人候補者の住民票、利益相反に関する資料(分割協議書の案など)などが必要となります。ここで注意が必要なのは利益相反に関する資料です。家庭裁判所によっては、遺産分割が合意確定された分割協議書そのものでなければならなかったり、表計算ソフトで財産を集計しただけのものでもよかったりします。また、分割協議の内容についても、未成年者の法定相続分が確保されていなければならないという場合もあるようです。いずれにせよ、家庭裁判所によって対応が異なるようなので注意が必要です。    


2.税務上の取扱い1〜未成年者控除

(1)概要
 相続又は遺贈により財産を取得した者のうちに未成年者がいるときは、その未成年者の年齢に応じて、その未成年者の相続税額から一定額を差し引きます。
(2)対象者
 下記の要件をすべてを満たす者を言います。
 @相続又は遺贈により財産を取得したときに日本国内に住所のある者又は、日本国内に住所がない者でも次のいずれにも該当する者
 イ その者が、日本国籍を有している者
 ロ その者又は被相続人が、相続開始前5年以内に日本国内に住所を有していたことがある者
 A相続又は遺贈により財産を取得した時において20歳未満である者
 B相続又は遺贈により財産を取得した者が法定相続人であること
(3)控除額 下記の算式により計算した控除額を相続税額から控除します。 (20歳−相続開始時の年齢)×10万円(注1) なお、未成年者控除額が、その未成年者本人の相続税額より大きく、控除額の全額が引ききれない場合には、その引ききれない金額をその未成年者の扶養義務者である相続人の相続税額から差し引くことができます。  


3.税務上の取扱い2〜相続税額の加算

 (1)概要
 相続又は遺贈により財産を取得した者が、その被相続人の一親等の血族(代襲相続人を含みます)及び配偶者のいずれでもない場合には、その者の相続税額の20%を加算します。
 なお、上記一親等の血族には、孫養子となっている者は除かれていますので、相続開始の時期によっては、未成年者であったとしてもこの規定の適用の対象となり、相続税額の20%が加算されます。


4.特別代理人の選任は慎重に!

 特別代理人には通常、親族を選任することが多いようです。赤の他人より多少気心の知れた親族の方が安心なのでしょう。しかしながら、お金の絡む生臭い話です。特別代理人を頼む側からすれば、見せたくもないものを見せ、聞かせたくもない話を聞かせなければなりません。何も見ずに黙って押印してくれる方が理想です。しかしながら、お金の話をするうちに関係がおかしくなり、特別代理人が特定の親族と結びつき遺産分割協議があらぬ方向へ・・・なんてこともありえます。特別代理人を受ける側からすれば、見たくないものを見て、聞きたくない話を聞かなければなりません。単なる名義貸しぐらいの軽い気持ちが理想です。しかしながら、お金の話をするうちに関係が悪化し親族から妙な勘繰りを受け言われのない恨みを買ったり、分割内容を十分に吟味しなかったばかりに、将来未成年者が成人してから遺産分割協議について私の権利を十分に守ってくれなかったと訴えられるかもしれません。
 特別代理人を頼む側、受ける側、互いに相応の覚悟が必要なのかもしれません。
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