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え~っと通信 170号

住宅取得等資金贈与、うっかりミスが命取り!?
~本当にあった怖い話?~

    (2015年6月15日更新)   執筆者:関根 千寛

  公社債に係る税金~平成28年の大幅改正を踏まえて~  平成27年度の税制改正により、住宅取得等資金に係る贈与について、非課税枠の拡大と適用期限の延長措置が講じられました。
 今回の延長を機に、子や孫にと検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 そこで今回は、夏直前ということで住宅取得等資金贈与に関する本当にあった怖い話?をご紹介したいと思います。

 

 
   

1.どんな制度?

 これは、父母や祖父母などの直系尊属から住宅の取得や増改築のための資金の贈与を受けた場合、その贈与を受けた資金のうち一定金額について贈与税が非課税となる制度です。
 これが、平成31年6月30日まで適用期限が延長され、更にいつ住宅用家屋の取得等に係る契約をするかにより非課税限度額が異なります。平成27年中に契約を締結した場合、良質な住宅用家屋であれば1,500万円、それ以外の住宅用家屋であれば1,000万円までが非課税となります。平成28年10月から1年間は何と最高3,000万円までが非課税です。

2.どんな要件があるの?

 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その資金で住宅の取得等をし、原則として居住している必要があります。また、贈与を受ける人(特定受贈者)や取得する建物の要件として以下のものが挙げられます。
 1 日本国内に住所を有する。
 2 贈与者の直系卑属である。
 3 贈与を受けた年の1月1日において20歳以上である。
 4 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下である。
 5 登記簿上の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下である。
 6 床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるものである。

3.うっかりミスで・・・

 住宅取得等資金贈与を受けたものの、非課税の適用を受けられず、何とかならないかとご相談を受けたことがあります。今回はそんなケースをご紹介します。

<ケース1>贈与者の直系卑属でなかった!!
  Aさんの息子夫婦は5,000万円程の新築物件を見つけ購入を決めました。そこでAさんは息子Bとその妻にそれぞれ1,500万円(当時の限度額)、合計3,000万円の住宅資金贈与を行いました。
  子の配偶者に対する住宅取得等資金贈与の非課税の適用はありません。息子Bの妻は、Aさんからではなく実親から贈与を受ければ、適用できたのですが・・・。
<ケース2>合計所得金額が2,000万円超だった!!
  Cさんは分譲マンション購入のため、父親から1,500万円の贈与を受けました。Cさんの給与所得は1,300万円で、その他、特定口座内での株の売却益が1,000万円ありました。本来、特定口座で源泉徴収ありを選択していた場合、申告は必要ありません。しかし、Cさんは前年に株の譲渡損失が900万円あったため、その損失を繰り越し、源泉税の還付を受けるため申告をしました。
  今回の事例の場合、「合計所得金額」は、給与所得1,300万円と繰越損失控除前の売却益1,000万円の合計2,300万円となり、非課税の適用を受けることができませんでした・・・。
合計所得金額は、その年の所得のみで計算します。源泉税の還付を受けるのと、贈与税の非課税を受けるのと、どちらが有利か検討する必要があります。
<ケース3>完成が遅れてしまった!!
  Dさんは、父親から8月に住宅取得資金の贈与を受け、土地を購入後建物の建築が始まりました。しかし、工期の遅れにより、翌年3/15(申告期限)までに建物の引渡しを受けることができませんでした。
   → 注文住宅の場合、翌年3/15(申告期限)までに棟上げが完了している必要があります。
もしも分譲マンションだった場合には、棟上げは関係ありません。翌年3/15までに必ず引渡しを受けて、居住している必要があります。
<ケース4>床面積が足りなかった!!
  Eさんは両親から合計1,000万円の住宅取得資金の贈与を受け、区分所有マンションを購入しました。パンフレットでは床面積52平方メートルでしたが、登記簿謄本を確認すると、床面積は48平方メートルでした。
  床面積は登記簿によります。パンフレットでは床面積に含まれないバルコニーなどの面積も含めて記載されていることがあります。登記上の面積を事前に確認しておく必要があります。

4.最後に

 この制度は、通常の贈与と異なり、もし贈与者が3年以内に死亡した場合でも、相続税の計算において加算されることはありません。そして、住宅取得等資金の贈与を受けた子や孫はきっと感謝をすることでしょう。
 しかし、適用要件を満たさなければ、贈与を受けたものの、余計な税金を納めることになってしまいます。そのようなことにならないよう、ご検討の際には事前に適用要件等を十分にご確認下さい。
 
 
     
 

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