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Vol.53 LLPがスタートしました!

平成17年 11月15日 執筆者:本村 英行 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室
 去る8月1日、「有限責任事業組合契約に関する法律」(通称「LLP法」)が施行されました。LLPというのは今は馴染みのない言葉ですが、今後多くの人や会社が利用する制度になるかもしれません。今回は現時点で明らかになっていることを基に、制度の内容や特徴点などを整理し、今後の活用法を探っていきたいと思います。

1.LLPとは?

 有限責任事業組合(以下「LLP」といいます)とは、どんな事業体でしょうか。簡単にいえば、株式会社のような堅苦しい組織でなく、個人や法人が共同で事業を行う契約をして、それぞれが自由に力を発揮しながら事業を行う集まりです。

2.特徴は?

 次の3つに集約されます。
@ 出資者全員が有限責任  
   出資者が出資額の範囲でしか責任を負わないため、高いリスクのある事業にも挑めます。
A 内部自治の徹底  
   利益配分や責任分担について自由にルール設定ができます。例えば、資金力はないがノウハウを有する大学教授や優れた研究開発ができる者等を出資者に加え、提供されたノウハウや貢献度合に応じて利益配分を決定できます。取締役会など会社機関の設置も強制されず、組織も柔軟に決めることが可能です。結果として組合員の動機付けを高められます。
B 構成員課税の適用  
   税制面では、LLP段階では法人税課税がされず出資者に直接課税されるため、事業段階で法人課税がなされた上に出資者への配当に課税される煩わしさを回避できるメリットがあります。

3.注意点は?

 LLPの立ち上げにあたり次の点など注意が必要です。
  投資のみを行う者は出資者となれない
  出資は金銭その他の財産に限定
  出資額を基礎に計算した金額を超える損失について損益通算の禁止(法人組合員についても損失は損金算入できませんが、翌事業年度以降に持ち越し最終的な段階で発生した利益と相殺できる見込みです)
  税理士など士業の事業や宝くじ・馬券の購入など組合の債権者に不当な損害を与えるおそれがある事業には活用不可
  株式会社など法人格のある会社形態へ組織変更できない

4.活用方法は?

 3.に掲げる特徴により、次のような様々な共同事業が促される見込みです。
  ・企業同士や産学での連携によるリスクの高い事業への活用
   (新商品の開発、ロボットやバイオテクノロジー研究など)
  ・IT、デザイン、経営コンサルティングなど専門能力を生かした共同事業
  ・農業やまちづくり
 上記以外にも、案件ごとの特性により様々な活用の道が今後展開されていくと思われます。

5.相続対策への利用は?

 例えば、親子でLLPを立ち上げ、親が不動産(賃貸ビル)・子が現預金を出資し、出資比率は親:子=95%:5%になるものと仮定します(出資は、労務出資は認められませんが、現金1円からでも可能ですし、動産や有価証券など貸借対照表に計上可能な現物資産でも可能ですので、お持ちの財産によって活用のバリュエーションは様々考えられます)。
 子がその賃貸ビルの管理・運営などほとんどの業務を行い、実際の業務関与度合からみて利益を分配すべき割合が逆の割合(5%:95%)となる場合、その割合が合理的である限り出資比率に関係なく、親:子=5%:95%の割合で利益を配分することが理論上可能です。
 税務上の取扱いは現時点では明らかになっていません。しかし、こんな夢のようなことが税務上可能となれば、親世代から子世代へ大規模な財産の移転ができることとなります。

6.今後の注目点は?

 税務上も合理的な範囲内であれば、出資比率によらない損益配分が認められることとなると考えられますが、今後具体的な整備がなされることと思います。制度設立の趣旨を汲み取り、活用しやすくなるようにしてもらいたいものです。
 税法次第で利用価値が決まるといっても過言ではないこの制度、今後の動向に注目です。

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