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Vol.71 共有物の分割は慎重に!

平成19年4月13日  執筆者:横山 幸雄 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室

遺産分割の時に深い考えもなく、何となく土地を共有にしてしまうこともあるでしょう。ひとたび共有にした土地をその後分割する場合は十分な注意が必要です。面積を基準にして共有持分に応じて分割すればよいと考える方がいらっしゃると思います。しかし、面積を基準にすると土地の形状、道路付けその他の事情により、それぞれの土地の時価の割合が共有持分の割合と等しくならない場合がほとんどです。この場合税務上どのような問題が生ずるのでしょうか。安易な分割をすると思っても見ない税金が課せられることも・・・


1.民法

 例えば、図1のように甲乙がそれぞれ2分の1の持分で共有の土地を、それぞれの持分に応じて分割したとします。
  民法上は、A地にある乙の持分とB地にある甲の持分を交換したものと考えられています。

図1

2.持分に応ずる分割

 所得税法上交換は譲渡に含まれますので、土地の交換による譲渡所得につき、所得税が課されます。
 しかし、持分に応ずる図1のような分割(現物分割といいます。)は、その資産全体に及んでいた共有持分権が、その資産の一部に集約されただけに過ぎません。資産の譲渡(交換)による現実の収入があったといえるだけの経済的実態がないと考えられます。この考え方に基づき、所得税法基本通達33−1の6(共有地の分割)では、持分に応ずる現物分割があったときは、その分割による土地の譲渡はなかったものとして取り扱われます。共有物の分割が持分に応じていれば、申告も不要です。
 持分に応ずるとは、その趣旨から分割後のそれぞれの土地の価格の比が共有持分の割合におおむね等しいことであると考えられます。

3.持分に応じていない場合

(1) 所得税
 例えば、図2のように分割により価格差が生じる場合には、共有物の分割が持分に応じて いないため、原則として譲渡所得税が課されます。但し、一定の要件を満たす土地の交換は、 交換の特例(所得税法第58条)により課税されませんので、共有物の分割が持分に応じていなくても課税されない場合があります。

図2

(2) 贈与税
 個人間において対価を伴う取引により土地を取得した場合、対価の額が時価に比して著 しく低いときには、時価と取引価格との差額につき贈与税が課税されます。
 図2のような分割が行われた場合、乙は甲から時価との差額の二分の一について贈与を 受けたものとみなされる場合があります。所得税の交換の特例の適用により譲渡所得税が 課税されない場合でも、分割後の土地に価額差が生じれば、贈与税が課税されてしまうのです。


4.分割する時は慎重に!

 以上のように、共有物の分割が持分に応じていれば税務上の問題はありません。持分に応じていない場合には、譲渡所得税及び贈与税の問題が生じます。土地を分割するときは、分割後のそれぞれの土地の時価の比に注意をすることです。安易な分割をすると、思っても見ない税金が課されてしまうかもしれません。
 また、共有物の分割については、上記以外にも税務上の取り扱いが考えられますので慎重な対応が必要です。


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