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Vol.78 え?他の相続人の相続税も
       払わなきゃいけないの!?
            〜連帯納付制度〜


平成19年11月15日  執筆者:関根 盛敏 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室

 本来、相続税又は贈与税の納付義務は、相続や遺贈又は贈与により財産を取得した方が負うのが原則です。当然のように思われます。しかし、それが当然ではないのが相続税・贈与税の世界なのです。今回はこの「連帯納付」という怖い制度についてのお話です。


1.相続税の連帯納付



 配偶者乙、子Aの2人は被相続人甲から相続により取得した財産に係る相続税について、その受けた利益の価額に相当する金額を限度として、お互いに連帯して納付する義務を負うことになります。
 たとえば、納付相続税が配偶者乙100万円、子A200万円とした場合を考えてみましょう。子Aが納付すべき200万円の相続税を納付しなかったときは、配偶者乙が200万円を納付しなければならないのです。ただし、配偶者乙が被相続人から相続により受けた利益の価額に相当する金額が限度になります。
 つまり、相続によって取得した現金を子Aが自分の借金の返済に充てて、納付すべき相続税を納付しなかった場合にも、配偶者乙は共同相続人としてその相続人の連帯納付義務を負うという理不尽なことになるのです。

 こんなケースもあります。配偶者乙が納付すべき相続税を納付する前に死亡した場合です。子Aは配偶者乙の納付すべき相続税について連帯納付義務を負うことになります。また、配偶者乙が相続により取得した財産を子Aに贈与した場合には、子Aは配偶者乙の納付すべき相続税について連帯納付義務を負うことになります。


2. 贈与税の連帯納付



 相続税と同様、贈与税についても連帯納付義務があります。贈与者Aは、受贈者Bの財産を取得した年分の贈与税のうち一定の方法で計算した贈与税について、連帯納付の義務を負うことになります。この場合も、その財産の価額に相当する金額が限度になります。
 たとえば、AがBに対して1,000万円の現金を贈与するとBは231万円の贈与税を納付する義務が生じます。しかし、Bがこの贈与税を納付しなかった場合、Aが231万円の贈与税を納付する義務を負うことになるのです。


3. 連帯納付制度の問題点

 他に共同相続人のある相続人は、自分が負担すべき相続税を納付しても、他の共同相続人が納付すべき相続税を納付するまでは連帯納付義務を負うことになります。納付期限までに未納となっている相続税がある場合、税務当局は未納となっている相続人の財産を処分させるような手続きは必要ありません。直ちに、連帯納付義務者である他の相続人から徴収することが許されているのです。通常、他の共同相続人が納付すべき相続税を完納したかどうかは、知ることができません。他の共同相続人が延納を選択した場合は、最長で20年も連帯納付の義務を負うことになります。その間、相続人は非常に不安定な状態が続くことになってしまいます。

 また、他の共同相続人が納付期限までに納付していなければ、年14.6%の割合で課される延滞税についても連帯納付義務を負います。延滞期間が長期にわたった場合には、その延滞税だけでもかなりの負担になってきます。このような高額な負担を強いられるにもかかわらず、税務当局は連帯納付義務者に対して、連帯納付義務にかかる納税告知をするまでの間、他の共同相続人が延滞していることすら通知しません。そして通知する義務もないとされているのが現状なのです。

 連帯納付義務制度は以上の他にも様々な問題が指摘されています。そこで、2006年2月に日本弁護士連合会は「相続税の連帯納付義務に関する意見書」を財務省等に提出し、連帯納付義務制度の廃止を求めました。今後の税制改正に期待したいところです。


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