判例・裁決例にみる贈与の税務判断

【目次】

第1章 贈与事実の認定
  第1 現金
 

[1]長期間にわたり実質的に離婚状態にあった夫から受けた金員の中には慰謝料に相当
   する金額が含まれているとされた事例
[2]被相続人の内縁関係者が相続人から取得した金員の一部は権利不存在確認、権利放
   棄によるもので贈与ではないとされた事例
[3]内縁関係者が取得した金員は、慰謝料等ではなく、贈与による取得とされた事例
[4]現金の受領は、離婚に伴う慰謝料であり、贈与には当たらないとされた事例
[5]相続税および代償金の支払のために親族から受けた金銭が贈与とされた事例
[6]借入金の返済資金に、母の預金から引き出された金員が充てられたとしてなされた
   贈与税の決定処分が取り消された事例

  第2 預貯金
  [7]夫の定期預金の払戻金を妻の定期預金としたことは、生活費等の立替金の返済とは
   いえず、贈与による取得とされた事例
[8]子名義の定期預金は、相続財産および相続開始前3年以内の贈与財産のいずれにも
   該当しないとされた事例
[9]妻名義の国債および定額貯金は、その管理状況等から夫から贈与されたものではな
   く、夫の相続財産と認定された事例
[10]子の預貯金口座へ入金された金員は、母からの贈与と認められる事実はなく、贈与
    税の決定処分が取り消された事例
  第3 土地・建物
  [11]土地は離婚を前提とした財産分与により取得したものではなく、離婚前に夫から贈
    与により取得したものとされた事例
[12]公正証書による贈与契約があってもその契約の効力は生じず、不動産の所有権は移
    転していないことにより相続財産とされた事例
[13]公正証書による土地建物の贈与契約の実質は、死因贈与契約であるとされた事例
[14]再度の遺産分割協議で取得した土地建物は、当初の遺産分割協議が錯誤無効とはい
    えないことから、贈与により取得したものとされた事例
[15]親子間で権利金を支払わず土地の賃貸借契約を締結したことにつき、借地権の贈与
    があったとされた事例
  第4 株式・出資
  [16]著しく低い価額で同族会社に現物出資をしたことが、他の同族株主に利益を供与し
    たものとして贈与税が課された事例
[17]父が自己名義の新株引受権を子3名に引き受けさせたことがみなし贈与に当たるとさ
    れた事例
[18]株式の売買は、名義変更を行う手段として行った旨の主張が認められず、低額譲受
    けに該当するとして贈与税が課された事例
[19]父から長男への上場株式の名義変更は、過去の貸借の相殺とはいえず、贈与である
    とされた事例
[20]親族名義の株式について、その配当金を被相続人が受領していたこと等から、贈与
    されたものではなく相続財産とされた事例
  第5 その他
  (増改築資金)
[21]妻名義の家屋の増改築資金を夫が負担したことは贈与に当たるとされた事例
(高額売買)
[22]譲渡価額のうち正常価額を超える部分の金額は贈与に当たるとされた事例
(無利息借入れ)
[23]無利息の金銭借入れにおいて、利息相当額への贈与税課税が適法であるとされた事例
(事業用資産)
[24]母の廃業後にその事業用資産を用いて子が事業を行ったことにつき、事業用資産の
    贈与があったとされた事例
(債務免除)
[25]資力を喪失して債務を弁済することが困難ではないとして、株式の返還免除に係る
    利益はみなし贈与とされた事例
(相続分)
[26]相続分の譲渡として相続財産を取得したことが贈与による取得とされた事例
(小切手)
[27]小切手の受領は、委託したファンドの返金ではなく贈与とされた事例
(老人ホーム入居金)
[28]妻の老人ホーム入居金の負担は、夫から妻への贈与になるが、生活費に充てるため
    に通常必要なものであるから、贈与税の非課税財産に該当するとされた事例
[29]夫が妻のために負担した有料老人ホームの入居金は、贈与税の非課税財産に該当せ
    ず、贈与税の課税対象とされた事例
(貸付金の免除)
[30]同族会社に対する貸付金債権の免除が株主へのみなし贈与に当たるとされた事例
(老人ホーム返還金)
[31]有料老人ホームの入居一時金に係る返還金はみなし贈与により取得されたものとさ
    れた事例
(信託受益権)
[32]米国籍のみを有する孫が祖父から信託財産をみなし贈与により取得したとしてなさ
    れた贈与税の課税処分が適法とされた事例
第2章 低額による譲受け
  第1 土地・建物
  [33]著しく低い価額の対価に該当するか否かは、その財産の譲受けの事情、その譲受け
    の対価、その譲受けに係る財産の市場価額、その財産の相続税評価額などを勘案し
    て社会通念に従い判断すべきとされた事例
[34]調停調書に基づくものであっても解決金の額が取得した土地の時価より著しく低い
    ときは低額譲受けに該当するとされた事例
[35]底地ではなく貸家建付地であると認められる土地について、著しく低い価額の対価
    での譲受けに該当するとされた事例
[36]土地建物の譲受価額が相続税法7条に規定する「著しく低い価額の対価」に当たると
    してなされた贈与税の課税処分は違法であるとされた事例
[37]第三者から譲り受けた土地であっても低額譲受けとして贈与税が課税された事例
[38]親族間において相続税評価額で行った土地の売買が、相続税法7条に規定するみなし
    贈与に該当しないとされた事例
  第2 株式・出資
  [39]増資に伴い増資前の持株割合を超えて新株を引き受けた場合には、株式の価値の移
    転があるためみなし贈与とされた事例
[40]同一会社の従業員と同族株主という限定された当事者間の合意に基づく株式の譲渡
    価額は、不特定多数の当事者間での自由な取引とはいえず低額譲受けとされた事例
[41]従業員持株制度により代表取締役が株式を買い取った場合において、低額譲受けに
    該当するとして贈与税が課された事例
[42]出資の純資産価額による評価において、評価差額に対する法人税額等に相当する金
    額を控除しないでよいとされた事例
[43]同族株主から非同族株主に対して配当還元価額により株式の譲渡を行ったことにつ
    き、みなし贈与課税が取り消された事例
[44]医療法人の増資に際して相続税法9条によるみなし贈与課税が適用された事例
第3章 贈与の時期
  第1 現預金等
  [45]停止条件付贈与契約における贈与の時期について、停止条件が成就したのは不動産
    売買契約の成立時であるとされた事例
[46]割引金融債の贈与の時期は、贈与者の管理メモから除外され、乗換差金を受贈者が
    受領することになった時とされた事例
[47]MRF口座の残高は、届出印の変更時に贈与があったとされ、国債等は父の管理支
    配下にあり贈与の事実はないとされた事例
[48]預金の贈与の時期は、届出印、届出住所を変更し、解約返戻金にて新たな預金を設
    定した日であるとされた事例
  第2 土地・建物
  [49]土地の贈与の時期について、登記の経緯、土地の使用収益の状況等により判断され
    た事例
[50]公正証書を用いた土地建物の贈与について、書面によらない贈与であるとして、登
    記手続時に贈与があったとされた事例
[51]借名取引により取得した土地の贈与の時期について、所有権移転登記を行った日で
    あるとされた事例
[52]土地建物の贈与登記が遅れたのは係争があったためであり、贈与契約を覚書等によ
    り行った時に贈与があったとされた事例
[53]土地の贈与の時期について、贈与契約の目的等から贈与契約書の作成時であるとさ
    れた事例
[54]農地の贈与の時期は、農地法による許可があった日であるとされた事例
[55]借地権の無償設定による贈与の時期は、農地転用の届出の日ではなく、土地賃貸借
    契約による賃貸借の始期であるとされた事例
  第3 株式・出資・金地金
  [56]出国前までに養祖父との間で、外国法人の株式を贈与する旨の合意が成立していた
    と認めることはできないとされた事例
[57]株式の親族への贈与の時期は、親族名義による株式の取得時ではなく、親族が開設
    した証券会社口座への入庫時とされた事例
[58]金地金の贈与の時期は、受贈者がその金地金を売却した日であるとされた事例
第4章 贈与契約の錯誤無効該当性
  [59]出資の譲渡につき、贈与税が課されないことを前提としてなされた事実はないとし
    て錯誤無効の主張が認められなかった事例
[60]贈与税の法定申告期限経過後に錯誤があることが判明した場合は、課税庁に対し錯
    誤無効の主張はできないとされた事例
[61]当初の遺産分割協議書は錯誤無効であり、新たな遺産分割協議書のみが有効なもの
    であるとして、贈与税の決定処分が取り消された事例
[62]株式の譲渡契約当事者には、看過することができない過失があったとして、譲渡契
    約の錯誤無効の主張が認められなかった事例
第5章 贈与税の納税義務
  [63]香港への赴任後においても、生活の本拠は日本国内のマンションにあるとして、贈
    与税の納税義務を負うとされた事例
[64]贈与を受けた当時、香港に赴任しつつ国内にも相応の日数滞在していたが、香港の
    居宅は生活の本拠たる実体を有していたとして、贈与税の納税義務を負わないとさ
    れた事例
第6章 贈与税の配偶者控除
  [65]賃貸併用住宅の敷地を配偶者に贈与する場合、受贈者持分の全てを自用地評価すべ
    きであるとされた事例
[66]贈与財産は仮住まいの土地建物と認められ、贈与税の配偶者控除の規定の適用はな
    いとされた事例
[67]居住用と居住用以外の建物の敷地となっている土地の持分である受贈財産は、その
    全てが居住用家屋の敷地であるとはいえないとされた事例
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